告知2題+α
まずは、告知を2つ。
ウェブ媒体のasahi.comにて、新しい連載を開始します。
タイトルは、「斎藤・西田のデジタルトレンド・チェック」。
見ての通り、1人ではなく、友人であり組んで仕事をすることも多いライターの斎藤幾郎氏と、(基本的に)1週間交代で、デジタル関連のトレンドをご紹介していく連載です。
毎週木曜更新ですので、お楽しみいただければと思います。
「クラウド・コンピューティング ウェブ2.0の先に来るもの」、なかなか好調に売れています。
ありがたいことに、先週火曜には、さらなる増刷(三刷目)が決定しました。
たまたま立ち寄った某書店では、「新書新刊売り上げランキング」で第一位になったらしく、ポップ付きで並んでいました。思わずニヤニヤしてしまったのですが、傍から見るとさぞ気味悪い風景だったことでしょう。
今週も、この勢いを維持してくれれば……と期待しています。
さて、「クラウド・コンピューティング」読者の方からメールを2件いただきましたので、その疑問にお答えしておこうと思います。
一つ目は「なぜ、ウィキペディアなどやSNSについて触れていないのでしょうか」というもの。
たくさんの人々が情報を寄せ、それが集約されてひとつの形になることは、いかにもクラウド的なもののように見えます。非常に大切な要素ですし、大きなトレンドでもあります。我々の生活に、ありとあらゆる影響があるのは間違いありません。
ですが、わたしはクラウドを語る中で、あえて「コミュニケーション」の要素を切りました。
なぜなら、先に挙げた例は、おそらく「クラウドとは関係ない」からです。
分散した知の集合(すなわち「集合知」)とコミュニケーションの簡便化は、ウェブとネットワークの持つ基本的な要素であり、クラウド以前からあったこと。
クラウドがそれを加速する可能性は高いのですが、「だからクラウドが生まれた」ということはできません。
極論すれば、クラウドは「コンピュータとネットワークのアーキテクチャ(構造)」に関する議論であり、知やコミュニケーションのあり方とは、また別の意味を持つと考えられます。さらにいえば、クラウドは「リソースをどう生かすか」の問題といってもいいでしょう。
ネットに関する議論の中では、「コミュニケーション論」「技術論」「法律論」「経済論」などが入り交じって語られることが多くなっています。もちろん、それぞれを独立して語れない場合も多いのですが、クラウドの場合には、「リソースにかかわる議論」に切り分けることで本質がわかるだろう、と考えました。その結果、わかりやすい内容にまとめられたと思うのですが、いかがでしょうか?
二つ目は「本当に企業でGmailを使っても、セキュリティは問題ないのですか?」というものです。
メールには機密文書も含まれる場合が多く、それを「社外のストレージ」に貯めるのは怖い、ということでしょう。
本文中でも述べたように、もっとも重要なことは、信頼できるサービスを利用する、ということなのですが、工夫が必要になる場合もあるでしょう。
例えば、大手SIerで、全従業員1万人のメールシステムとして「Google Apps Premire Edition」を導入した富士ソフトの場合、単純に使うのではなく、いくつかの工夫を行っているようです。
例えば添付ファイルは、Gmailサーバーに置かず、「社内に置いたセキュアなストレージへアクセスするリンク」をメールの中に記載する形になるよう、カスタマイズが行われています。
また、VPNとGoogle Appsを同時に使えるようにするため、シングル・サインオンの仕組みも導入したとのことです。
このように、「必要ならばカスタマイズ」し、リソースの流動化・分散化を行うというのが、企業内でのクラウドのあるべき姿、ということになるでしょう。
……え? なんでこのエピソードが本に入っていないのかって?
残念ながら、執筆後に入ってきた情報だからです。非常に動きの速い分野だけに、執筆終了からの1ヶ月半で、色々変化が起きている、ということです。(オバマ氏も、ブラックベリーを使い続けられるようになったみたいですし)
以上、補完情報でした。
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