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2006.03.16

PS3は11月に

というわけで、15日・15時より会見があり、SCEより、プレイステーション3の発売時期が、11月上旬・全世界同時となることが公開されました。

日本国内での延期は、多くの業界関係者が予測していたことであり、それほど意外なことでもありません。ただ、日米同時だろう、と考えていたところが、ヨーロッパまで含めた同時発売であったのは予想外でしたが。
いくつかのメディアにもコメントを求められたのですが、これによるソニーの業績への短期的な影響は、ほとんどないでしょう。(期の前後によるデコボコはあるにせよ、です)
むしろ、任天堂のRevolution(仮名)と発売時期がかぶること、米国ではXbox360用のキラーソフト「Halo 3」とやはり時期がかぶることなどから、プラットフォーム競争面での戦略の難易度が上がったあたりをどう評価するか、という問題が出てきました。まあこの辺は、E3あたりでタイトルや各陣営のなどの状況が見えてこないと、なんともいえない点ではあります。

久夛良木社長は会見にて、延期の理由を「BDおよびHDMIの規格策定が遅れたため」と語っています。
これは確かにその通り。1月のCESで話した時にも、「やっと規格が決まり、発売できる」と、本当にうれしそうに語っていたほどです。PS3発売時期の確定に関し、きわめて深刻な問題となっていたことはウソではないでしょう。

ただ、それがすべての原因ではないことも、また事実です。
多くの人が指摘するように、様々な部分で開発が難航し、「できれば春より遅い方が良かった」というのが開発陣の本音、というところでしょう。
会見後、SCE・CTOの茶谷公之CTOと少し話した時にも、私の「遅れたことで、色々改善出来たのでは?」という問いに、決して直接「イエス」とは答えなかったものの、「ゲーム機は、一度出したら途中で変えられない。だから、やるからには最初から完全なものを出したかった」と答えています。規格策定の難航で生まれた時間を、完成度向上に生かしたいと考えているのは間違いありません。

では、具体的にどこの完成度を上げるのか?

一つはネットワークサービスです。
アサヒパソコン・最終号のインタビューでも既報ですが、本日正式に、SCEがPS3とPSP向けのネットワークサービスを、PS3のランチ時期に向けて用意することが発表されました。基本的な機能はXbox Liveに似たものになるでしょうが、よりインターネットの標準に近い構造を持つようです。この点は、SCE・ソフトウエアプラットフォーム開発本部の川西泉本部長にインタビューした時にも、「オープンな環境を目指したい」とのコメントがありました。Xbox Liveは、セキュリティ重視の観点から、Xboxのみが入れるクローズド・ネットワークに近い構造になっています。PS向けネットワークも、ある程度そのような要素を持つでしょうが、PCのネットワークにも容易に接続可能な構造を持つと思われます。(開発難易度の点を考えても、その方が有利です。)
このネットワークサービスの準備は、川西本部長のコメントやいくつかのゲームメーカー筋の情報を総合すると、まだ緒に就いたばかり、のようです。トラブルの洗い出しが複雑なものであるだけに、サービスまでの時間はできるだけ欲しい、というのが本音でしょう。会見でも、執拗なまでにテストする、という姿勢が伺える開発スケジュールが公開されていました。

もう一つがホームサーバー機能。
会見中で久夛良木社長は、「BDの、発売される時点での最新の機能をすべて盛り込む」と明言しています。また、今回の会見でも、PS3にハードディスクが必要とされる理由、組み込まれる機能の一つとして「Home Server」の文字があります。昨年E3で久夛良木社長と話した時にも、「CELLの力でホームサーバーを実現したい」との話が出ました。では、どんな機能が入るのか? 正直はっきりしません。
しかし、BDに絡むある機能に注目するだけでも、その価値は予想できます。
それは「マネージド・コピー」。詳細は以前の記事をごらんいただきたいのですが、BDから映像をハードディスクにコピーし、映像ライブラリを作成できます。これまでマネージド・コピーは、パソコンやビデオレコーダーで使われる機能、と言われてきました。大容量のハードディスクを標準搭載しており、サーバーになりやすいためです。ですが、PS3にハードディスクが搭載されるとなると、マネージド・コピーの対象としては理想的です。
問題は、現在公開されている、搭載予定のハードディスク容量が60GBと小さいこと。映像を蓄積するには不足です。ただ、「普通の2.5インチ・シリアルATAのハードディスクなので、PCに詳しい人なら自分で交換できる」(久夛良木社長)というくらいなので、増設は容易なのだろう、と予想できます。

最後の一つが「ゲームタイトル」。
日本国内でのXbox360のランチという、反面教師があるわけで、いうまでもないでしょう。時間はいくらあっても足りません。


なお、最後にPSPに関しひとつだけ。
PSPでRSS Channel(Podcasting)のサポートが公開されましたが、その映像中に、PC上で利用するものと思われる、PSP連携ソフトの映像がありました。特に言及はありませんでしたが、あれは現在米国で出荷されている「PSP Media Manager」のものです。これまでは、「日本での提供予定はなく、PSPの標準ツールというわけでもない」(SCE広報)という話でしたが、おそらく今後位置づけが変更され、iPodにおけるiTunes的な役割を担うソフトになっていくのでしょう。春、と公開されている次のPSPのアップデートの時に、その辺の情報が公開されるのではないでしょうか。

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